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2020年07月14日放送

配車アプリ

快走グラブ 東南アジアを変革

読売新聞 6月12日掲載

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ラジオ版New門 (文字起こしバージョン)

「この門を開けばニュースの世界がよりクッキリ見えてくる」ラジオ版NEW門「ニュースの門」です。今日はタクシーなどの配車アプリに関する内容です。「NEW門」先月12日掲載の「配車アプリ 東南アジアを変革」についてピックアップしてお伝えしていきます。

はい。
この「配車アプリ」とは、スマホなどから手軽にタクシーなどが呼べるものですよね。

そうですね。スマートフォンで必要な情報を入力すると車が到着して、目的地に連れて行ってくれるという配車アプリですが、日本でも徐々に広がりを見せていますけれども、

はい。

海外に目を向けると、東南アジア諸国では、配車サービス大手の「グラブ」のアプリが庶民に広く使われて生活を便利にしているんです。

はーい。

日本ではまだなじみが薄い配車アプリが東南アジアで普及しているのは、なぜなのかというお話です。

うーん。
「グラブ」というのが東南アジアで人気なんですね。

そうなんです。
グラブは、2012年にマレーシアで創業して、その後の8年間で、シンガポールを拠点に東南アジア8か国、350以上の都市に利用者を拡大して、アプリのダウンロード数、1億8700万を超えました。

はーい。(・0・。)

これは、東南アジア諸国連合ASEANの人口約6億5000万人の3割に近い数になります。

すごい勢いですねー。

そうなんですよ。グラブが手がけるサービス、配車だけではないんです。
食品・日用品の配達とか、宅配便、決済など日常生活のあれこれにきめ細かく対応しているんです。

はい。

最近では新型コロナウイルスの影響で外出の自粛が東南アジアでも広がったんですが、食堂や屋台から飲み物とか食べ物を自宅に届ける「グラブフード」の利用が目立っています。

はい。

こういった様々なサービスを一括提供しているアプリは「スーパーアプリ」と呼ばれていて、

ええ。

東南アジアでは、インドネシアを拠点とする「ゴジェック」というアプリがグラブと競合しています。
他にもたとえば中国ではアリババグループの「アリペイ」や、

はい。

テンセントの「ウィーチャット」が有名です。

うーん、なるほど。
どうして、グラブはここまで人気なのか。他の色々な会社とかアプリがある中で、理由が気になりますね。

はい。グラブの人気の理由なんですが、徹底した「地元密着戦略」にあるようなんです。

はい。

各国の社会事情を把握して、それぞれの需要に応じたサービスを提供しています。
たとえば、配車と言えば日本ではタクシーのような乗用車のイメージがありますけれども

はい。

東南アジアにはバイクとか他の乗り物の方が一般的な国もあります。

はい。(`・ω・´)

カンボジアだと、日常的に使うのは3輪タクシーの、あの聞いたことがある方も多いと思います
「トゥクトゥク」で、料金が安くて、狭い場所も移動しやすいものです。

はい。

そこでグラブはカンボジアで「グラブトゥクトゥク」というアプリを作りました。

はい。

スマホで簡単に呼べる上に、メーター料金制で交渉が不要です。

うーん。

この評判が上々で、市民生活にすっかり定着をしました。

はーい。ヽ(・ω・´*)ノ

さらにフィリピンやインドネシアでも、各国でおなじみの乗り物の名前を付けた専用アプリが開発されて、利用をされているんです。

うーん。使う国の事情にうまく合わせているんですね。

そうなるんですね。さらに、支払いへの対応も柔軟なんです。

はい。

スマホというと、電子決済が主流ですけれども、

ええ。

東南アジアで銀行口座を持つのは全人口の4割程度で、

うーん。(-ω-;)

クレジットカードは1割未満しか持っていません。

はい。

そんな事情に合わせて、現金支払いも選べるようになっているんです。

なるほど。

そんなグラブが、おととしには、世界トップクラスのアメリカの配車サービス大手「ウーバー・テクノロジーズ」の東南アジア事業を買収して

ええ。Σ(・o・;)

世界に衝撃を与えました。

はい。

日本貿易振興機構(ジェトロ)シンガポール事務所アナリストの本田智津絵さんは、
「世界全体を市場と考え、統一のサービス提供を試みたウーバーに対し」

はい。

「グラブは東南アジア各国の消費者のニーズの違いを理解していた」とみています。

まさにその地域密着戦略というのが勝利したわけですね。

それぞれに応じたサービスを出したというところが強みだったようなんです。
そんなグラブはアプリを通じて、東南アジアの課題を解消することも目標に掲げています。

課題ですか?

そうなんです。創業者のアンソニー・タンさんと、タン・フイリンさんは、女性が犯罪への不安からタクシー利用をためらいがちな母国マレーシアの状況を改善するために、配車アプリを開発したそうなんです。

はーい。

アプリなら運転手の身元が登録されていて、安心。というわけなんですね。

あーなるほど。そういう想いも込められていたんですねー。

はい。それだけれはなくて

ええ。

交通渋滞の解消も目指しているんです。
東南アジアの大都市では、不十分な道路整備や正確な地図の不足などから、特定の道路に車が集中しやすいそうなんですが、

はい。

アプリを使えば、運転記録データを基に人工知能を駆使して、最適な経路を設定できるので、仕事の効率や燃費をよくすることができるんです。

はい。

さらに、ブレーキの踏み加減などを分析して、事故や運転手の不正行為も防げるそうです。

はい。

グラブのミン・マー社長は「地域を理解すれば、利用者により利益をもたらす現実的な対応策を実践できる」と話していて、

ええ。

これからもグラブが東南アジアの社会を変革していく期待が持てそうです。

まさにスーパーアプリという感じですけれども、アプリで様々な社会問題の解決を目指しているわけですね。

そうなんですよ。
ちなみにそんなグラブには、トヨタ自動車やソフトバンクグループ、マイクロソフトなどが出資をして、企業価値はおよそ100億ドル、日本円でおよそ1兆730億円ともされているんですが、

はーい。Σ(゜ロ゜ノ)ノ

このグラブの勢いを支ええている背景には、東南アジアの高い経済成長率と合わせて、
東南アジアでスマートフォンの利用頻度が高くて

ええ。

一日当たりの利用時間が長いこととか、
運転手など労働力の担い手となる若い世代の人口が多いことというのもあるようなんです。

はーい。

今後しばらくは新型コロナウイルスの影響を受けそうですけれども、市場関係者は「他の地域に比べて感染者数が少ないため、経済回復は早い可能性がある」という見方も示していて、
今後も動きも注目です。

そうなんですねー。
今回その「配車アプリ」というひとつのキーワードでそれぞれの国の社会問題だとか、人々のスマートフォンの利用頻度が高いとか、そういうそれぞれの国の様子・背景なども見えて、「おもしろいな」と思いましたね。

そうですね。いろんなことが一つの「配車アプリ」という切り口で見えてきましたね。