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2021年01月05日放送

ダム観光

ダムが秘める『集客パワー』、現地配布のカードは山奥ほど『レア感』

読売新聞 12月13日掲載

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ラジオ版New門 (文字起こしバージョン)

「この門を開けばニュースの世界がよりくっきり見えてくる」ラジオ版NEW門 ニュースの門です。新年1回目となる今回のテーマは「ダム観光」です。NEW門先月13日掲載の「ダムが秘める『集客パワー』、現地配布のカードは山奥ほど『レア感』」についてピックアップしてお伝えしていきます。

はい。ダムと観光の話ということで、群馬県にもダムいろいろありますよね?

そうですね。群馬には東京などに水を供給する「首都圏の水ガメ」と言われるダム群もありますからね。

はーい。

そんな水害を防いで、都市部の水がめや発電所にもなるダムは、無駄な公共事業の象徴とみられた時期もありましたが、

ええ。

最近は、観光資源としても存在感を発揮しています。

はい。

各地のダムが地域振興に力を入れる背景には、ダムが持つ「宿命」が関係しているというお話です。

はーい。確かに最近は、人気の観光スポットになっているダムもありますよね?

そうですね。たとえば、1968年に公開された映画「黒部の太陽」では、薄暗いトンネルに風が吹き込んで、現場責任者に扮(ふん)した石原裕次郎さんが「風だ、黒部の風だ!」。と叫ぶトンネルの貫通シーンがありますけれども

はい。

この映画は、「世紀の大工事」と呼ばれた富山県の「黒部ダム」の建設を題材にしています。

はい。

黒部ダムは1963年、水力発電を目的に、秘境だった黒部峡谷に7年の歳月と513億円の巨額のお金をかけて造られたダムなんですが

はい。

水をせき止める堤体(ていたい)は高さ186メートルで日本一を誇り、映画のヒットで観光客が増えまして、年間100万人が訪れる「ダム観光」の先進地となったんです。

まさにダム観光の先駆けなんですね。

そうなんです。ダムの観光利用は黒部の成功をきっかけに活発化をしたんです。

はい。

ほかにも、2000年に完成した、神奈川県中部の「宮ヶ瀬ダム」は、高さ156メートルの堤体に設置された工事用のケーブルカーを、観光に転用したところ、

はい。

観光放流の年間の見学者が一時10万人を超えまして、昨年度も7万人となったんです。

はい。Σ(゚∀゚*)

また、2012年完成の栃木県の湯西川ダムは、ダム湖や周辺を水陸両用バスが巡ったり

うーん。

年間を通じて低温が保てるダム施設の通路などで、日本酒を熟成させる試みも各地で行われているんです。

へー。いろんな活用がされているってことなんですね。

そうなんですよ。

でもどうしてダムが観光に力を入れるんでしょうか?

はい。その理由の一つが、実は、ダムと観光が以前から法律によって深く結び付いているということがあるんです。

はい。

1974年に施行された「水源地域対策特別措置法」という法律では

ええ。

国や自治体に対して、ダムの建設によって、著しい変化が起きる地域で、住民の生活支援や地域振興を図るように求めているんです。

はい。(-ω- ?)

この法律ができた背景には、集落が水没するなどして、地域の過疎化とか文化の消滅をまねくことがあるからなんです。

あーなるほど。ま、たしかに水没地区の住民は大きな負担だったりとか、決断を迫られますよね?

はい。国土交通省によると、ダムは高度経済成長期に次々と建設が始まって、平成以降も最大で年間405か所で計画が進みました。

はい。

現在は、雨水をためる「治水ダム」が570基、農業用水確保や水力発電に使われる「利水ダム」が900基にのぼっています。

はい。

一方で、反対運動も各地で相次ぎました。群馬でもダムの反対運動が活発に行われた時期がありましたけれども、

はい。

ほかにも、熊本、大分の県境に計画された下筌(しもうけ)ダムでは、1959年から約10年、建設地に作った小屋に住民が立てこもる「蜂の巣城紛争」も起きるなど、建設の裏では多数の集落が水の底に沈んでいます。

はい。(-д-;)

一般財団法人「日本ダム協会」の廣池透常務理事は「多くのダムは、地元の理解の上に成り立っている」

はい。

「設置者や管理者は、地域活性化を図る宿命を負っている」と、語っているんです。

苦難の歴史を経て造られたダムも少なくないだけに、

はい。

ダムによって地域を盛り上げる取り組みにも力が入るということなんですね。

そうなんです。そしてダムの魅力を知ってもらう取り組みの中でも、2007年に登場した「ダムカード」は好評となっています。

はい。

あの、手のひらサイズのカードの表にダムの外観写真が載っていて

うーん。

裏にはダムの型式とか貯水量などのデータが書き込まれていて、

はい。

ダムの管理事務所で1人1枚もらえるんですけれども、現地でしか入手できない「レア感」が話題となって

はい。

今年11月時点で751か所で発行されています。

確かに「ダムカード」は人気というのは聞いたことがありますねー。

うーん。中でも、山奥にあるダムのカードは人気になっていまして

えぇえぇ。

神奈川県の宮ヶ瀬ダムは、累計70万枚を発行しているんです。

はい。

このダムカードの発案者の一人は、国交省職員の三橋さゆりさん55歳です。

はい。

無駄な公共事業の象徴とされて「脱ダム」が進んだ06年頃、娘が集めていた「ポケモンカード」にヒントを得て、

うーん。Σ(゚∀゚*)

ダム愛好家の意見も聞いて作り上げたそうなんです。

えー!ポケモンカードがヒントになったんですね?

そのようなんですね。三橋さんは「間近で見るダムは迫力があり、土木技術のすごさを実感できる」

はい。

「知識を深めていく面白さもある。周囲は自然も多く、人それぞれの楽しみを見つけることができる」とダムの魅力を説明しています。

はい。

最近は、災害の激甚化もあってダムの重要性が再認識され始めていますけれども

はい。

観光振興も含めた今後の動向も注目されそうです。

そうですねー。ちなみに、

はい。

ダムっていつごろから造られてきたんですかね?

ダムの歴史?

はーい。

これがですね、世界最古のダムは、およそ5000年前のエジプトで造られた「サド・エル・カファラダム」とされています。

はい。

で、日本では、大阪府にある国史跡のため池「狭山池」が最古のダム湖とされていまして、

はい。

こちらは農業用水の確保を目的に造られたようなんです。建設時期は飛鳥時代の616年頃とみられているそうです。

うーん。ま、古くからあるそんなダムも、本来の役割だけでなくて、その地域を元気にするようなそんな「源」としても活躍してくれると嬉しいですよね。

そうですね。ま、そんな背景には、こういったダムが持つ宿命が関係しているということもあるようなんです。