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ラジオ版「New門」

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2020年10月20日放送

デジタル・ツイン

デジタル化と現実 双子の街作り

読売新聞 9月18日掲載

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ラジオ版New門 (文字起こしバージョン)

「この門を開けばニュースの世界がよりくっきり見えてくる」ラジオ版NEW門 ニュースの門です。今回のテーマは「デジタル・ツイン」です。NEW門先月18日掲載の『現実とデジタル空間連動 双子の街づくり「3密」回避で注目度急上昇』についてピックアップしてお伝えします。

現実とデジタル空間連動?

はい。

デジタル・ツインというのはどういうものなんですか?

これ、例えば画面に映っているのは、見慣れた渋谷や新宿、銀座の街並み

はい。

のはずなのに、実際の画像ではなく、街をデジタル空間にそっくり再現したものが、「デジタル・ツイン(双子)」と呼ばれるものです。

はい。

今回の、新型コロナウイルスの流行で注目度が急上昇して、今、実用化に向けた動きが広がっているんです。

そうなんですねー。現実と同じような世界を、デジタル空間に作るというイメージですかねー?

まさにそうですね。たとえば、デジタル空間の渋谷のスクランブル交差点で待ち合わせをすると

ええ。

そこに2人のアバター、分身が現れて、現実世界の行きつけのお店で一緒に買い物を楽しむと

はい。

間もなくその商品が、現実の自宅に届くような、そんな未来がすぐそこにあるわけです。

えー!バーチャル体験のようですが、

ええ。

本当に買い物をしているっていう

そうです。

単にそっくりなだけじゃないんですね。

デジタル・ツインは、形だけの「そっくりさん」じゃなくて、ほんとに現実とデジタル空間をリアルタイム(同時進行)で連動させるというのもポイントになります。

はい。

さ、そんな「デジタル・ツイン」。始まりは、デジタル空間に再現された、とある仮想の工場でした。

はい。

実際の工場の生産とか検査などの各種データを即時に取り込んで、AI(人工知能)を使って効率的な生産やトラブル予測をするために作られたものなんです。

現実のお試し版?のようものをデジタル空間に作るようなことですかね?

そんなイメージですね。ただ、極めて実務的なシステムで、これは一般の人には縁遠いものだったんです。

はい。

それを身近なものにしたのは、あの、スマートフォン向けゲームの「ポケモンGO」かもしれません。

はい。Σ(゚ω゚)

実際の街角でモンスターに出くわす異世界は、異なる世界は、実在する街の「双子」とは言えませんけれど、実際に移動した方向や距離がゲームに反映されます。

確かに、その現実世界とデジタルの世界がくっついている感じはしますよね。

さらに面白いのは異世界。異なる世界だからで、現実と同じなら、わざわざデジタル空間に作らなくてもいいという感覚が、コロナ禍で「3密」が回避することが求められる中で、変わりつつあるようなんです。

はい。

たとえば今年の春、東京大の学生たちがデジタル空間に、あの安田講堂を再現して、

ええええ。

卒業イベントを開いたんです。

はい。

実際の卒業式は、感染拡大を防ぐため出席者が各学部代表だけ出席するという、縮小開催だったんですが、このデジタルの方は、有志の非公式のイベントだったのに本物の学長が祝辞を贈ったりと

ほー。

「大盛況のうちに無事終了した」そうなんです。

へー!なんかその現実世界と同じものでも、こういう状況なら盛り上がりそうですよねー。

そう、異世界じゃなくてもね盛り上がる。ほかにも通信大手の「KDDI」や、東京都渋谷区観光協会などは、「バーチャル渋谷」を作って、緊急事態宣言中の5月に、延べ5万人が参加するイベントを開いたんです。

はい。

立命館大の鐘ヶ江秀彦教授は「コロナ禍の中、デジタル技術で生活を変える動きが一気に進んでいる。デジタル・ツインもなくてはならないものになっていくはずだ」と強調しているんです。

これからの街づくりにも影響を与えるかもしれないですね。

そうですね。ま、都市には、混雑や渋滞の情報とか、

はい。

建物の電力使用量など様々なデータがあふれてますけれど、それらを集めて分析をして、街全体でサービスの充実や省エネ化を図る「スマートシティー」が、本格的な応用の第一歩となりそうなんです。

はい。

たとえば、ゼネコン大手の「大成建設」は、超高層ビルが多い西新宿と、銀座を対象にデジタル・ツインを作りました。

そうなんですね。これどうしてデジタル・ツインをつくったんでしょうか?

はい。それはですね、人の流れやビル風などの情報を地域内の企業と共有して、街づくりに生かしているそうなんです。

はい。

で、将来的には、AIを使って街全体の電力やオフィスの空き部屋などの利用を最適化したり、電子看板で値引き商品を紹介したりすることも検討するるそうです。

はい。

また「現実とデジタル空間で同時に街を作る」というユニークな試みも、東京都江東区の豊洲市場周辺の再開発地域で始まります。

はい。(・o・)

ネコン大手の「清水建設」が、来年夏の街びらきを目指していまして、担当者は「人の流れなど常に新しいデータをデジタル空間に取り込み、いかに人を引き込めるかを試行しながら街を作っていけるのが強みだ」と語っているんです。

すでにこのデジタル・ツインを活用する動きが広がっているんですね。

そうなんですよ。時にはお手本として、時には反面教師として、よき相談相手にもなる本物の双子のように、デジタルの双子と二人三脚で歩んでいくっていう、

はーい。(*゚▽゚*)

この最先端都市の誕生を期待されそうです。

なんだかすごい世界ができますね。

そうなんですよね。ただ一方で、セキュリティ面などの課題もあるんです。

なるほど。

たとえば、「監視社会」への懸念というもその一つです。
アメリカのIT企業は、カナダ・トロント市の「双子」作製を試みたんですが、

ええ。

今年、撤退を発表しました。

はい。

その撤退の理由は、「個人情報の収集で問題が生じた」などの意見が出たとされています。

はい。

データをハッカーに狙われるリスクもあって、情報保護の強化が欠かせません。

確かにそのあたりをしっかりしないと、

うーん。

ちょっと怖い部分もありますよね。

そうですね。あのシンガポールや中国でも活用の動きがある中で、日本は出遅れているんですが、

はい。

このデジタル・ツイン活用のための基盤、環境整備というのも大事になりそうです。

ほんとにこの新柄コロナの影響で、このようなデジタルの分野の発展というのがなんか加速した印象はありますよねー?

ありますねー。中でもこのデジタル・ツイン。

はい。

まさにね、都市自体を双子にしてしちゃうっていうね、こういう今後の動きというのもね、注目したいですね。