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2020年11月17日放送

災害派遣

「一勝地赤豚」救出作戦も自衛隊頼み・・・人命最優先「普通の豚ならそうならない」

読売新聞 10月15日掲載

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ラジオ版New門 (文字起こしバージョン)

この門を開けばニュースの世界がくっきり見えてくる。ラジオ版NEW門ニュースの門です。さあ、今回のテーマは「災害派遣」です。NEW門先月15日掲載の『「一勝地赤豚」救出作戦も自衛隊頼み…人命最優先「普通の豚ならそうならない」』についてピックアップしてお伝えします。

自衛隊の災害派遣がテーマですか。

はい。ひとたび災害が起きると、最前線に投入をされるのが自衛隊です。

はい。

泥にまみれながら、がれきを取り除いで、懸命に行方不明者を捜す姿に、世論調査では9割が「好印象を抱く」と回答しています。

はい。

今や国民の頼れる存在となっていますが、一方で災害派遣が常態化すれば、国防に影響を及ぼしかねないとの懸念も抱えているんです。

はい。

今年7月に、九州豪雨による被害に見舞われた熊本県球磨村では、ある救出作戦が実行に移されました。

はい。救出作戦というのは、もしかして今回のタイトルにもあった豚のことですか?

そうなんです。道路が寸断して孤立した農場に、およそ20年かけて生み出したブランド豚「一勝地(いっしょうち)赤豚」の種豚を含む27頭が取り残されてしまったんです。

はい。

陸上自衛隊第8師団(熊本市北区)の多用途ヘリコプター「UH60JA」が約7時間半をかけ、穀物などを保管する袋に豚を1頭ずつ入れてつり上げて、およそ800メートル離れた空き地へと運んだんです。

すごいですね。かなり大掛かりな作戦だったんですね?

そうなんですよ。ヘリによる家畜の救出というのは、2004年の新潟県中越地震のときにも、孤立した旧山古志村(現長岡市)から、牛約1200頭を運んだ例というのがあるんです。

はい

ただ、この時に活躍したのは民間のヘリコプターで、人命が最優先の救助の現場で、自衛隊が人員と資機材を投入して家畜を救い出すというのは異例のことでした。

うーん。(・0・。)

当時の河野防衛大臣は「普通の豚ならそうならないが、今回は極めて養豚業にとって価値の高いもので、お受けした」と説明をしています。

そうなんですねー。までも、改めて災害時に自衛隊の方が頑張って任務にあたっている
というイメージは強いですよね。

そうですね。そんな任務と言えば自衛隊法では、自衛隊の任務を「日本の平和と独立を守り、国の安全を保つ」ための主たる任務、主な任務「主たる任務」と従たる任務、従属するの従ですね「従たる任務」とに分けていまして、災害派遣は後者の従たる任務の位置づけになっているんです。

はい。

自衛隊の災害派遣の歴史は、1950年発足の前身の警察予備隊時代に遡ります。
九州・山口を中心に900人超の死者・行方不明者が出た1951年の「ルース台風」でおよそ300人の隊員が、およそ1週間活動したのが最初とみられています。

はい。

それからおよそ70年。隊員たちは地震や風水害の被災地だけでなく、日航ジャンボ機墜落事故の現場とか御嶽山噴火などの現場にも行っています。

ほんとにあらゆる災害だったり、大きな事故で活躍しているということですよね。

はい。それもあって、内閣府の最新の世論調査で、自衛隊に対しての印象を聞くと、「良い印象を持っている」「どちらかといえば良い印象を持っている」の合計が89.8%にもなって、この期待する役割のトップが「災害派遣」となったんです。

はい。

災害派遣がイメージアップにつながっているようなんですね。なお、昨年度、自衛隊の災害派遣件数は449件あったんですが、実は、その8割を、航空機を使った離島などからの救急患者搬送が占めているんです。

はい。

自然災害での派遣は7件で、合わせて延べ約106万人の隊員が関わりました。

はい。

これ、100万人を超えるのは、記録が残る1977年度以降、4度目になります

うーん。災害派遣は「従たる任務」というお話でしたが

ええ。

それだけの人手がかかると、主たる任務への影響というのはないんでしょうかね?

はい。これがですね。去年台風19号の被災地などにの部隊を災害派遣した影響で、陸上自衛隊では、昨年の秋に予定をされていた訓練・演習の1割(およそ300件)の中止や縮小・延期を余儀なくされています。

はい。(・д・`)

訓練・演習は年間計画によって綿密に練られていまして災害派遣が切れ目なく続く状況というは、有事に対処する組織の「力」が落ちることへとつながりかねないという懸念があります。

そうなんですね。こういった災害派遣は、際限なくできるものではないということですね。

さらにですね、派遣への障害となるのが、人員不足、人手不足の問題です。そもそも自衛隊は、発足以来、一度も定員(現在は24万7154人)を満たせていないんです。

ふーん。

現場の中心となる「曹」「士」の階級の充足率というのは、今年3月末時点でおよそ9割程度になっています。不足する隊員の活動を補う、即応予備自衛官の充足率は5割程度、

はい。

予備自衛官の充足率も7割にとどまっているんです。ある幹部自衛官は「人口減により自衛隊員の確保も難しくなる中、50年後も同じような活動ができるとは限らない」と訴えています。

難しい問題ですねー。とはいえ、災害がおきたら、自衛隊が頼りという声もありそうですよね。

そうですね。ちなみに自衛隊が災害現場に駆けつけるには、原則として都道府県知事などの要請が必要です。

はい。

その内容が「公共性」と「緊急性」、それに自衛隊でしか対応できない「非代替性」の3要件を満たすかどうかを判断基準にして、防衛大臣や自衛隊の幹部が派遣命令を出します。

はい。

しかし最近は、要請を待たずに自衛隊側が先行して部隊を自主派遣するケースも多いそうです

はい。(・o・*)

たとえば震度5強以上の地震が発生した時、航空機などを出して行う上空からの情報収集がそうで、防衛省幹部は「情報がないと自治体も対応できず、我々の派遣準備も後手になる」と話しています

主体的に災害現場に行くケースというものあるんですね。

そうなんです。自主的に行くケースというのもあります。
さらに新型コロナウイルス対応でも、自衛隊は部隊を自主派遣しました。

はい。

自衛隊の災害派遣には大きな期待もある一方で、今あるさまざまな課題の解決というのも求められそうです。

そうですね。災害もいつ起こるかわからない中で、ほかの任務もあってということで、対策・課題の解決というのは大切になりますね。

そうですね。