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ラジオ版「New門」

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2020年07月07日放送

和牛

世界が狙う 諭吉の愛した肉

読売新聞 7月7日掲載

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ラジオ版New門 (文字起こしバージョン)

「この門を開けばニュースの世界がよりくっきり見えてくる」ラジオ版NEW門ニュースの門の時間です。

はい。

さあ、今日は七夕です。

ええ。

突然ですが、

はい!

彦星が飼っていた動物といえば?

えー(笑)なんですか? 牛?

正解!まじめに牛を飼っていましたよね。「牽牛」なんて呼ばれたりもしていましたけれど、

そっかそっか。はーい。

そんなわけかどうかわかりませんが、今日は、

ええ。

「和牛」に関する内容をお伝えしていきます。ニュー門先月16日掲載の「和牛世界が狙う 諭吉の愛した肉」についてピックアップしてお伝えしていきます。

はい。なんかおいしそうな響きですね、今日は。

そうでしょー?この時間に聞くと、たまらないものがありますよね。

はーい!

霜降りたっぷり100グラムウン千円もする和牛肉

うふふふふ(笑)

普段なかなか手の出ない高級肉ではありますけれども、

ええ。はい。

実は150年前には和牛は、高級食材ではなく、最下等の肉だったそうなんです。

え。そうなんですね?

しかし、先人たちの努力で品種改良を遂げ、いまや和牛の遺伝資源イコール精液と受精卵が、海外に流出し始めて、

はい。

日本は法規制に乗り出すことを決めた。いうお話です。

そうなんですね。

うん。

そもそも昔は和牛って高級な食材じゃなかったっていうことなんですね。

そのようなんですよ。

へー。

例えば、明治時代に「学問のすゝめ」を書いた偉人の福沢諭吉は、肉料理が好物で

はい

若者たちを連れて牛肉をよく食べに行ったそうなんですけれども

はい

福沢諭吉は自伝で、大阪で牛鍋を食べた1850年頃の思い出を、

はい。

「最下等の店だ」

はい。

「牛はずいぶん硬くて臭かった」などとつづっているんです。

へー。

実は、江戸時代まで、牛は農耕の労働力ではあっても、食べる対象ではなかったそうなんです。

はい。

諭吉が牛肉を食べた理由は「味がおいしかったから」というより、「お金に困っていたから」かもしれないんです。

はい。

しかし、福沢諭吉の活躍とともに、「すき焼き」の原型が庶民に浸透していったそうなんです。

はい。

文明開化の旗印だった諭吉は、ある意味、牛肉文化でも先見の明を持っていたと言えそうなんです。

そうなんですねー。福沢諭吉のおかげで、すき焼きが広まったっていうのは知らなかったですねー。

そう言えるかもしれません。それから、百数十年を経て、今や海外では、現地産の和牛。アルファベット表記の「W A G Y U」「WAGYU」というブランドが確立しています。

はーい。

欧米の市場とかスーパーで、他の牛肉の2倍から3倍の値段をつける値札も珍しくないそうなんです。

うーん。海外の和牛肉というのはどのようなものなんでしょうか。

本来、和牛肉っていうは「サシ」と呼ばれる白い脂を豊富に含んで、口でとろけるような

はーい。

食感が特徴ですけれども

はーい。

海外で流通するWAGYU肉は、1990年代までに、合法的にアメリカに渡った和牛などの遺伝資源を元に、現地の牛とかけ合わせて品種改良をしたものなんです。

はい。

それなので、日本の「和牛」とは違いますけれど、日本生まれの祖先から受け継がれる豊かな風味が人気の秘密というワケなんです。

はい。日本の「和牛」と海外のアルファベット表記の「WAGYYU」

うーん。

つながりがあるんですね。

そうなんです。そして農林水産省の推計などによると、海外のWAGYUの飼育頭数。

はい。

アメリカ9万頭

ええ。

オーストラリアでは43万頭に上りまして、イギリスやスペイン、ドイツでも急速に生産頭数が増えています。

はい。

とはいっても、海外のWAGYU同士の交配を現地で重ねていくと

ええ。

元々の肉質が変化してしまう可能性があります。

はい。

そこで、和牛の遺伝資源を日本からこっそり持ち出して

ほー。

日本の和牛に近いWAGYUの海外生産をたくらむ業者たちが出始めました。

あー。これは穏やかじゃない話ですね。

そうなんですよ。これ、日本の危機感を決定づけたのは、おととし、大阪から中国に和牛の遺伝資源が持ち出された事件です。

はい。

徳島県の畜産業者が、遺伝資源入りのストロー365本を、473万円で運搬業者に売り渡しまして

はい。

昨年末に有罪判決を受けて、確定をしました。

うーん。一生懸命日本で作り上げた和牛が流出してしまうというのは悲しいですよね。

そうですよね。和牛の肉質というのは、品種改良の結晶で、牛肉に関する本「炎の牛肉教室!」の著者

はい。

山本謙治さんは「畜産関係者は、優秀な遺伝資源を持つ牛だけを選抜して改良を重ねるとともに、

はい。

えさの種類や生育環境の技術も磨き続けてきた」と話しています。

うーん。

そんな歴史的な経緯を踏まえて、国は4月に、和牛の遺伝資源を「知的財産」とみなす新しい法律を作ったんです。

はい。

そして、遺伝資源を不正に流出させた人を「懲役10年または罰金1000万円」、法人には「罰金3億円」までを科す刑事罰も設けて、今年秋の施行を予定しています。

はーい。和牛の流出がうまく防げるといいですけどね。

うーん。牛鍋を楽しんだ福沢諭吉の肖像が今や最高額の紙幣に印刷されて

うーん。

遺伝資源の不正売買に飛び交っていることを本人が知ったら「天は牛の上に牛を造らず」。とは言わないまでも、

ええ、ええ。

「自分で品種改良の技術を磨くように」と諭すかもしれません。

牛肉を愛した福沢諭吉が怒りだしそうな案件ですよね。

ほんとですよね。

はーい。

日本の「宝」の横流しをしっかり防ぐ必要がありますね。

はーい。

ところで、牛肉といえばですけど、あのよく「A5ランク」なんて等級がありますけれども、

はーい。

あれがどうやって決まっているかは知っているでしょうか?

そうですねー。やっぱりあの、サシの入り方とか、柔らかさとか、美味しい度合いで決まるんじゃないですかね。

ふふふふ(笑)そう思いきや、一部あってますけれど、牛肉のランクは最高の「A5からA1」、ついで、「B5からB1」

はい。

ついで、「C5からC1」と全部で15段階ありまして

はーい。

まず、アルファベットのA、B、C、は、1頭の牛からとれる肉が多くなるほど、CよりもB、BよりもAとランクアップしていきます。

はい。

そして、1から5の数字の方は、脂肪の混ざり具合、つまりサシとか

うーん。

色合いや締まり具合などで決まるそうで

はい。

味わいとランク付けが直結するわけではないそうです。

えー!ただ単に美味しさだけで味だけで決まっているわけではないんですね。

そうなんです。ただ、取引価格はA5が頂点になりますから、畜産農家はそこを目指すわけですけれども、

はい。

近年は世界的な健康ブームもありますから、

うーん。

吹雪のようなサシが入った肉よりも

はい。

あっさりした赤身肉の人気が高まっていまして、

へー!

今後価値観が変わっていく可能性もありそうです。

そうなんですねー。私、あのちょっと話が変わっちゃいますが、先日、あの畜産の勉強をしている高校生に

うーん!

お話を聞きに行ったんですよ。

ええ。

そのときにも「A5ランクの牛を育てるために頑張ってるんです」という話をしてたんですよねー。

はーい。

「えさやりだったり、適度な運動とか、様々なその管理に力を入れていて」っていうお話をしてたんですよ。

はい。

で、なので、お肉をそういうふうにいただくときには、もちろん命をいただくっていう感謝ももちろんですけれども

うーん。

改めて、作り手、育て手への感謝の気持ちを持ちたいな。と改めてそのとき感じましたねー。

そうですよ。だから今回のね話にもありましたけど

うーん。

和牛をね、一生懸命生み出してきた

はい。

先人たちの努力もあり、さらにはこのA5をはじめね、

うーん!

ランクを目指して頑張っている

はい。

畜産農家の方の想いも詰まっていると

そうですよねー

いうことでね、おいしく和牛をいただきたいものです。

はい。